「美しい!!」

女優さんのお顔のことではありません。(もちろんお美しいこと間違いありませんが)

 

ここでは「切子」と呼ばれるガラス細工の事を言っています。

※切子=カットグラス(表面に文様を刻み込んだグラス)

 

 

大河ドラマ「西郷どん」で、渡辺謙さん演じる島津藩主島津斉彬が、鈴木亮平さん演じる西郷隆盛と祝杯を上げる際に、焼酎を入れていた透き通った色付きのグラス。

篤姫の将軍家定輿入れのときにも使われていましたね。)

あのグラスがまさに「薩摩切子」というカットグラスなのです。

キレイです!

この美しいガラス細工。

見惚れてしまいます、、。ふう。

 

一方「江戸切子」はどんなものでしょうか?

これまたキレイなグラスですね!

ご贈答品などに良く使われています。(まあ、高価ですけどね)

江戸切子を実際に使ってみたレビュー記事はこちら⇒8000円以下で買える一人晩酌用の江戸切子グラスレビュー!冷酒の美味しさ25%アップ!?

私は、大河ドラマで薩摩切子を知り、魅了され、さらに、江戸にも同じような切子「江戸切子」があると知り、その「二つの切子の違いはなんぞや」って疑問に思ってしまったのです。

 

なので今回、2つの切子の違いを比較し、質、歴史、そしてお値段などを比較してみようと思います!

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薩摩切子と江戸切子の違い

薩摩切子 江戸切子
歴史1846年島津斉興が取り入れ

その子島津斉彬が推進。

1834年江戸大伝馬町のビードロ屋、加賀屋久兵衛が始まり。従兄弟の亀次郎が薩摩に切子を伝えた。
用途目的 島津藩の大事な交易品。大名達との贈答品にも使用。「インテリア」 より高度なガラス細工の実現へ向けた努力。「実用品」
作成方法 色被せとホイールでの加工 手作業によるカットと磨き。
品質特徴 「ぼかし」と呼ばれる色のグラデーション。「美」 透明なガラスに和の模様。「技」
デザイン 色厚く繊細なカット 力強く大胆なカット

以下、もう少し詳しく見てみましょう!

歴史

切子の元祖は「江戸切子」の方ですね。

江戸末期にビードロ(ガラスのポルトガル語の呼び名)屋の加賀屋久兵衛がガラスの表面に彫刻で模様を施したのが始まりです。

加賀屋の作った作品は、あの黒船で知られるペリーも細工を見て驚いたようです。

現在の江東区あたりの水運が発達している場所で栄えていきました。(物資を調達しやすかったため)

その後、加賀屋久兵衛のいとこ亀次郎が鹿児島に渡り、カットグラスの技法を伝えたようです。

亀次郎を招いたのが薩摩藩藩主、島津斉興ですね。

斉興は、強い酸の薬品を入れる器としてガラス素材の切子を導入したと言われています。

さらに、斉興の息子斉彬が事業を拡大し、芋焼酎などと共にカットグラスも普及させていくってわけです。

島津斉彬とは?幕末の薩摩藩の名君です。

関連記事:島津斉彬は篤姫の養父!お由羅騒動から集成館事業成功の名君!

 

薩摩切子でいただく芋焼酎は最強です!

おすすめの芋焼酎はこちら⇓

 

薩摩藩の家老を務めた小松帯刀の名前がついた芋焼酎です。芋の割に癖がなく、甘めでスッキリとした味わいです。万人受けする飲み心地をあなたも体験してみては?

 

用途目的

江戸切子の方は、ガラス職人として、新しい技術を導入し、よりキレイなガラス作品を追求しようとした目的がありました。

職人として、さらなる高みを目指したのでしょう。

庶民的な作品だったようです。

一方、薩摩切子は、政治的な意味がありました。

貿易で稼ぐための手段だったり、将軍家への輿入れの際の献上品だったり、大名たちへの贈答品だったりと、外交的な目的があったのです。

見た目はそこまで変わらないのに、大きな目的の違いがそこにはありました!

作成方法

江戸切子の方は、手作業によるものでした。

金棒や特殊な砂を用い、ガラスの表面をカットしていくという極めてアナログな手法で創り上げていきました。職人の為せる技です。

一方薩摩切子は、外国の作成方法がのった書物を元にして、表面に色ガラスを施す手法や、ホイールという機械を使って模様を施していました。近代化の為せる技です。

斉彬が推めた工場でつくられていました。

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品質特徴

江戸切子は基本透明なガラスに、薄めの色を被らせた透明感ある作品に特徴があります。

シンプルかつ繊細な仕上がりになりますね。

薩摩切子の特徴としては、色を被せてそれを削ることで、色のグラデーション(色の変化)が生まれ、結果、ぼかしを実現しています。

こにより、日本の侘び寂びの表現が可能になったのです。深みがある仕上がりですね。

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デザイン

江戸切子は、菊や麻の様な葉模様や、着物などに見られる和の模様が深く大胆に刻み込まれていました。日本の文化が色濃く出ています!

薩摩切子は、細かく緩やかなカットで光が通った時に幻想的な色合いが出ます。光とのコラボレーションが最高です!

画像で違いをもう一度見てみましょう!

薩摩切子

日本的なぼかしが施されています!

引用:http://www.senganen.jp/omiyages/item/chokoda/

江戸切子

大胆かつ繊細なカットが特徴的です!

引用:http://www.edokiriko.co.jp/technique.html

 

現在は?

江戸切子も色被せの手法を取り入れながら、現在も現役で日本の文化として生き続けています。

庶民が創り上げた文化だったのが、長生きの秘訣ですね。

一方薩摩切子は、斉彬が死去した後、一旦事業としては途切れています。

しかし1985年復活し、現在に至ります。

良いものは、永遠と続くものです!今も触れることが出来てよかったです!

最後に

江戸切子と薩摩切子の違いを比較しながら見てまりました。

二つともキレイなものには変わりないのですが、色々と違いがありましたね。

日本が誇る貴重な文化です。

今後も末永く続いてほしいと思います。

私も両親の銀婚式には、切子のペアグラスをプレゼントしようと考えています!

以下は私が検討中のものです。

なかなかでしょう!

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